
空中に広がる600巻

大般若会(だいはんにゃえ)の法要は、全600巻に及ぶ 大般若経(だいはんにゃきょう)というお経の書かれた本を使って檀信徒皆様のご祈願をする法要です。
大般若経は、全600巻、字数約500万字で諸経典の中でも最大の経典です。
この経典を供養すれば至上の幸福がもたらされるとされ、古代より、除災招福・国家安泰を願うために盛んに供養されてきました。
昔はごく一部の大きなお寺で、膨大な時間を使い、大般若経600巻を約150人の僧侶ですべて読み上げるものだったようです。
それが徐々に、小さなお寺でも大般若会が行えるようにと転読(てんどく)という方法が主流になってきました。
転読とは経典をアコーディオンのようにパラパラと空中に広げ、大声で流し読みする方法です。

一巻をめくり終えた後、大きな声を出して
「降伏一切大魔最勝成就(ごうぶくいっさいだいまさいしょうじょうじゅ)」
とお唱えします。
一切の悪い心を取り除き、清浄な人間として完成することを誓い、祈る言葉です。
また、一巻正面で広げて流し読むことで、それによって清らかな 般若(はんにゃ)の風 が起きるとされています。
この清らかな風に当たることで、家内安全、厄難消除、商売繁昌などのご利益があるとされております。
大般若会終了後は、お供えした御札を檀家様にお配りします。
御札の意味も一緒にお配り致しました。
大般若会は 「一度、お寺の行事に参加してみたい」と思っている人にはピッタリの法要です。
毎年4月27日と決まっております。
どなたでも参加できるので、是非お越し下さい。
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