よき縁に染まる
連日の雨で、今朝の大洞山(おおぼらやま)はいちめんの霧に包まれておりました。
そんな朝の景色に接しますと、道元禅師のお言葉が思い出されます。
「霧の中を行けば、覚えざるに衣しめる。よき人に近づけば、覚えざるによき人となるなり」
霧の中を歩けば、気づかぬうちに衣が湿ってまいります。
同じように、私たちの心もまた、日ごろ親しむ人、言葉、場所、そして環境によって、知らず知らずのうちに染まっていくのでありましょう。
ここで思い起こしたいのが、因果応報の道理 であります。
自分の行いは、やがて自分に返ってまいります。
ていねいな言葉を重ねれば、ていねいな心が育ちます。
荒い言葉や不平不満に親しめば、心もまた知らぬ間に曇ってまいります。
原因があって結果があるという因果の道理は、日々の暮らしの中にも静かにはたらいております。
だからこそ大切なのは、今いる環境が自分の心を明るくしているのか、それとも曇らせているのかと、ときどき立ち止まって見つめることであります。

よき人に近づいているか。
感謝の言葉に親しんでいるか。
手を合わせる時間を大切にしているか。
そうした省みの中で、私たちは少しずつ自らの歩みを整えていくことができます。

私たちは環境に育てられ、また自らの行いによって自分自身を育ててまいります。
よきご縁を大切にし、よき言葉を選び、よき行いを重ねるところに、よき実りへの道が開けてくるのではないでしょうか。
天女~知覧特攻平和会館を訪ねて






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