1. HOME
  2. お寺のブログ
  3. 仏事の知恵
  4. 立夏

立夏

境内 深緑 雲林寺 長野原

「立夏」となり、暦の上での夏がはじまりました。

まだ湿度が低く風も爽やかで、とても過ごしやすい日々が続き、深緑や鮮やかな花々、植物の色が目に留まるようになります。

境内 深緑 雲林寺 長野原

仏典にはさまざまな植物が登場します。

お釈迦様の人生を見ても、大切な場面になると必ず傍らに植物があります。

お釈迦様が生まれたときは、無憂樹の花が咲き誇っていました。

無憂樹の花 雲林寺 長野原

出家したお釈迦様が悟りを開いたのは、菩提樹という木の下でした。

菩提樹 雲林寺 長野原

そして、お釈迦様は沙羅双樹の木の間に横たわり、入滅されたのです。

沙羅双樹の木 雲林寺 長野原

このとき、沙羅双樹は、満開に咲かせた花を舞い散らせ、お釈迦様の身に降り注いだといわれます。

「植物の生き方」は、私たち現代人にも多くのことを教えてくれます。

種から芽を出し、茎を伸ばし、花を咲かせ、実を結ぶ。

やがて、花は静かに散り、枯れてゆく。

仏教では、こうした植物のシンプルな生き方を理想とし、植物が咲かせる美しい花を、悟りの境地に達したお釈迦様にたとえました。

境内 深緑 雲林寺 長野原

植物の美しく咲き香る姿と静かに散り枯れてゆく姿は 無常観 を、落とした種から再び芽吹くようすは 輪廻転生 を表しているのです。

全世界、全ての人に平等に与えられたもの、それは 時間

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。