雨のお彼岸|六波羅密(ろくはらみつ)
秋のお彼岸の時期は天候が変わりやすく、雨の日も少なくありません。
その雨の音を聞きながら、近ごろの暑さや大雨の続き方に、地球が悲鳴をあげているのかもしれないと感じることがあります。
気候の変化については、国や自治体も継続して注意を呼びかけています。
これは、自然の側の異変であると同時に、私たち人間の暮らし方への問いかけでもあるように思われます。
お彼岸は、ご先祖さまを偲ぶ時であるとともに、自分の生き方を見つめ直す時でもあります。
曹洞宗では、お彼岸は仏道実践の機縁として受けとめられており、その歩みの中心にあるのが六波羅蜜の教えです。

六波羅蜜の教えは、遠い修行の話ではなく、今の暮らしの中でこそ大切になる実践です。
お彼岸が仏道修行の期間として理解される背景にも、この六波羅蜜があります。
便利さを求めすぎ、足ることを忘れ、自然の恵みを当たり前のように使ってきたところに、現代の迷いがあるのかもしれません。
もし地球が悲鳴をあげているのだとしたら、その声に耳を澄ますこともまた、智慧であり、慎みであり、布施でもあります。
水を大切に使うことも、物を粗末にしないことも、身近な命をいたわることも、みな六波羅蜜の実践につながっていきます。
このお彼岸、雨の中で手を合わせながら、ご先祖さまへの感謝とともに、自分の暮らしを静かに振り返りたいものです。
地球の悲鳴を聞き流さず、少しでもやさしい生き方へ歩み直すことが、今を生きる私たちのお彼岸の務めではないでしょうか。






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