
「生死~いきたひ~」 上映会

9月26日、雲林寺本堂で、映画「生死~いきたひ~」の上映会、及び、監督である長谷川ひろ子さんの講演会を開催しました。
この映画は、余命半年の宣告を受けた長谷川さんのご主人の闘病生活を記録映像として残したもので、看取りをテーマにしたドキュメンタリー映画です。
ご主人は余命宣告から3ヶ月でお亡くなりになりましたが、その命と向き合う姿は、観る人に「どう死なせないか」ではなく「どう生ききるか」を問いかけます。
上映後は長谷川ひろ子さんとの対談をさせて頂きました。
映画の中に出てきた「命のバトン」というキーワードをテーマにお話させて頂きました。
いのちのリレーのバトンを受け取った時、身体にいのちが宿ります。
命が宿ると書いて宿命です。
宿命ですので両親も選べなければ生まれてきた家も性別も選べません。
宿命は変えることができません。しかし、「ああ、この両親で良かったな」「この家で良かったな」といただいた命に感謝することはできます。感謝の心を持つと心が豊になります。
次に宿された命は生かさなければなりません。
命を使うと書いて使命です。使命は宿命と違って自在に変えることができます。一度きりの人生、有意義に使いたいものです。
命は運ぶこともできます。命を運ぶと書いて運命です。
私達は運命の出会いや無数の縁によって生かされています。
そして、命には終わりがきます。
命の終わりは 寿命 といいます。なぜ、命に寿なのでしょうか。
寿命の「寿」は “ことほぐ” と読みます。
「寿ぐ」とは声に出して相手をほめたたえることです。命つきた時に大切な人から「会えてよかった」「また、会いましょう」「ありがとう」と声を出し微笑んでもらえることです。
寿命という文字の中には、生き抜いた命を一人でも多くの人に慶んでもらいたいという願いが込められているのではないでしょうか。
会場には、約30名の方々にご来場いただき、盛況のうちに開催することができました。
ご覧になったお客様からは、
「死の有り方、自分の死、家族の死、これからあらためて見つめ直すきっかけとなりました」
「大変感動しました。今後の自分の人生に役立ました」
などというご感想をいただきました。
この記事へのコメントはありません。