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天明3年浅間山噴火物故者供養

令和5年 天明供養 雲林寺 長野原
240年前の天明三年(1783年)8月5日午前、浅間山の大噴火があり、この噴火により浅間山北斜面におこった大規模な土石なだれがふもとの村々を襲いました。
噴火地図 雲林寺 長野原 噴火地図 雲林寺 長野原
土石なだれの直撃を受けた鎌原村では466人が死亡し、93軒すべての家屋が流失しました。
土石なだれは大きく3つの筋に分かれて吾妻川に流れ混み、泥流となって川を流れ下りながら川沿いの村々に大きな被害を与えていきました。
泥流による犠牲者の数は長野原で240名、小宿で141名、町内全体では440名にものぼりました。
吾妻川を泥流が流れ下るスピードは時速40㎞といわれ、渓谷内など川幅が狭くなっているところではそれ以上にもなったと考えられています。
令和5年 天明供養 雲林寺 長野原
本日5日午後3時30分より、天明三年浅間山噴火物故者供養がございました。
令和5年 天明供養 雲林寺 長野原
令和5年 天明供養 雲林寺 長野原
天明三年浅間山噴火物故者供養は参道対面にある、「地蔵菩薩像」と「青面金剛塔」を供養します。
地蔵菩薩像 雲林寺 長野原
「地蔵菩薩像」の裏側に刻まれた銘には
雲林寺流失の30年後に本堂と庫裏(僧侶の居住する場所)を再建し、このことを石地蔵に刻んで境内に建立し、犠牲者の供養を行った
とあります。この銘により、泥流が雲林寺参道まで達していたことがわかります。
青面金剛塔 雲林寺 長野原
「青面金剛塔」は平成16年、雲林寺門前での下水道管敷設工事の発見されました。
長野原の犠牲者は全て当山の過去帳に記されております。
災害当日の今日、心を込めて供養致しました。

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