
マインドフルネス

仏教では 真理を知ることで、生きる苦しみから逃れられる とされ、真理を知った状態を 悟り と呼びます。
お釈迦様は 坐禅 をすることで悟りを開き、仏になったといわれています。
坐禅は、修行です。
静かに坐り続けることで心を安定させ、真理を悟るために行うものです。
ただ禅宗では 目的をもって坐禅をするのは間違い とされています。
目的をもたず、ただひたすらに坐ることを、曹洞宗では 只管打坐(しかんたざ)といいます。
坐るその姿こそが 仏の現れ であると考えられているのです。
曹洞宗だけでなく、同じ禅宗である臨済宗(りんざいしゅう)や黄檗宗(おうばくしゅう)も坐禅を組む修行をしておりますが、宗派ごとに坐禅に対する考え方は微妙に違います。
そんな中、坐禅は、宗教性を取り除いた マインドフルネス という形で世界中に広まっています。
マインドフルネス は従来の禅宗とは異なり、
注意力や集中力を高めること、自信をつけること、他人への共感を強めること、 |
といった目的があります。
マインドフルネスを否定する僧侶もおりますが、私はその必要はないと思っています。
かつて仏教がインドで誕生し、アジアの地域ごとに独自の進化を遂げたように、
マインドフルネスも20世紀になってアメリカで独自の進化を遂げたものだからです。
むしろ、世界中でマインドフルネスに注目が集まることは、禅宗の坐禅にとってもプラスです。
入口こそ違え、より多くの人が 坐わること=坐禅 に興味を持って頂き、禅の魅力 を知っていただけることは禅僧にとって嬉しい限りです。
雲林寺では坐禅体験を受け付けております。
興味のある方はお問い合わせ下さい。
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