食事も修行
本日は町内の小学校の校外学習 長野原かるた巡り で児童、引率の先生の皆様にご来山頂きました。
小学生の子供達へのお寺の説明をどうすれば楽しくできるのか。
考えた末クイズ形式で、お寺の歴史、木魚(もくぎょ)などの仏具(ぶつぐ)の説明をさせて頂きました。

住職への質問コーナーでは、校長先生より手をあげて頂きました。
「永平寺の修行で一番つらかったのは何ですか?」

「食事です」とお答えさせて頂きました。
永平寺では毎日朝昼晩の三食をいただきます。
朝食のことを小食(しょうじき)といいます。お粥(かゆ)の他、沢庵(たくあん)・ゴマシオを頂きます。
昼食のことを中食(ちゅうじき)といいます。お粥の他に汁物を頂きます。
夕食のことを薬石(やくせき)といい、内容はほぼ昼食と同じです。
なぜ、薬石(やくせき)と呼ぶのでしょうか?
仏教の修行では、正午を過ぎてからの食事は許されていません。
しかし、修行を続けるためには修行僧の空腹を満たさなければなりません。
食事ではなく、薬として夜に食事をとる習慣が生まれたことから、夕食を 薬石(やくせき)と呼ぶようになりました。
児童の皆さんより、
「おかずはなかったんですか~?、お肉とかお魚とか出ないんですか~?」
と質問を頂きました。
永平寺の修行では、肉、魚、卵、乳製品等の動物性食品を全く入れない精進料理で、1日の摂取カロリーはわずか1200カロリーでした。
成人男性の平均が1800~2000カロリーなので、かなり少ないといえるでしょう。
それまで、動物性たんぱく質中心の食生活から一転してお粥(かゆ)中心の粗食になり、3ヶ月で体重が8㎏落ちました。
カロリー不足だけでなく、修行の厳しさ、ストレスによりさらに体重が減ったのかもしれません。

しかし3ヶ月過ぎた頃より、次第に粗食にも慣れて、また、修行による精神的安定も手伝って消化吸収が良くなり、少ないエネルギーでも厳しい修行に耐えられるようになりました。
現在の飽食の時代には考えられない質素な食事と、修行による磨かれた精神が活力となり、当時の修行生活の基盤が作られていったように思います。

そして、ギリギリの食事をすると食べ物のありがたさが身にしみて、わかるようになるのです。
修行中、食事の前には必ず、五観の偈(ごかんのげ)を唱えます。
これは食事への感謝や、食べる心構えを示す5つの短い教えから成り立っています。


今日、校外学習で来られた子ども達は、目をキラキラさせ雲林寺の歴史、住職の修行時代の話等に興味を持って頂けました。
お寺は「敷居が高い」と思われがちですが、そんなことはなく是非気軽にご来山して頂きたいと思っております。






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