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共通テスト|倫理|仏教の問題|雲林寺住職が解く

中道 群馬県吾妻郡長野原町長野原73 雲林寺0279-82-2201

明日、14日から始まる大学入学共通テストに向けて様々なニュースが取り沙汰されております。

交通事情、感染対策、警備等、受験生はもちろん、環境を支える方々も緊張の期間なのではないでしょうか?

共通テストの「倫理」では毎年仏教の問題が出題されます。

2022年 共通テスト 「倫理」 仏教の問題

aは、「論争は称賛を得ること以外には何の役にも立たず、称賛は心の高ぶりを生み出すことで人を害するため、人は論争すべきではない」が正解となります。

bは、「自己への執着が苦しみの原因であると主張した」が正解となります。

よって正解は ① となります。

「身体を苦しめる修行によって真の自己を見いだせると主張した」

は間違いであります。ブッタ(お釈迦様)は身体を苦しめる修行を6年間にわたって続けますが、悟りを開くことはできませんでした。最後は、何日も飲まず食わずの日々が続いた末、ついには苦行の無意味さを知り、「中道」という考えに行き着きます。苦行と快楽のどちらにも偏らない「中道」の考えで菩提樹の下で坐禅を組み、ついに悟りの境地に至ります。

 

2023年1月13日の光文字は「中道」

「中道」とは、何事も極端に考えないということです。

受験生はどちらかというと「苦」が多いでしょう。しかし受験が終われば「楽」が多くなるでしょう。

「中道」の精神を知り、それを中心として、苦楽のバランスがとれていることが大切なのではと思います。

楽しむときは思いっきり楽しむ。自分に厳しくなるときは甘えない。
楽しむことばかりでは人は堕落してしまい、苦しむことばかりでは人はつぶれてしまいます。

バランスのとれた「中道」の精神を心がけて、豊かな人生を歩んで頂きたいと思います。

雲林寺の活動がわかる、雲林寺報

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