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木魚(もくぎょ)を叩く本当の意味

木魚(もくぎょ)は、読経中に叩く仏具の一種です。

ポクポクと鳴らす木魚は、なんだか心地良いような音色ですが、一体なぜ木魚を鳴らしているのでしょうか?

木魚 雲林寺 長野原

A お坊さんの眠気覚ましとして

B 木魚の音が煩悩を消してくれるため

C お経だけだと味気ないため

D 木魚の音が故人の魂を静めてくれるため

 

 

 

実は全て正解です。

木魚は元々現在の鈴のような形のものではなく、その名の通り魚の形をしていました。

木魚 長野原 雲林寺

魚はずっと目を開けているから寝ないと考えられていたため、魚のようにしっかり目を開けて修行に励みなさい、という意味が込められているのです。

また、かつての平たい魚の形木魚は、口の部分に「煩悩の珠」があしらわれており、木魚を叩くことでその口から煩悩を吐き出していると考えられていました。

木魚を同じリズムでポクポクと叩き続けることで、読経のスピードが安定しやすくなります。

木魚 雲林寺 長野原

読経が走ってしまったり、遅くなったりしないよう、木魚を叩くことでいつも同じリズムで読むことができるという説もあります。

 

木魚は中国から伝わりましたが、僧侶はもとより民間にも木魚がすぐに広まりました。

民間の方にとって、木魚のリズムに合わせて聞くお経の方が馴染みやすかったのです。

多くの人が一緒になって音頭をとることが、人の本能に訴えかけ大きな流行りとなりました。

木魚 長野原 雲林寺

お経を唱えながら木魚で音を出してリズムを取ることは、多くの人を引き付けて最終的に世間に根付いたのです。

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